夢想堀住

堀住結城は、これが夢であると気づいていた。
なぜなら帰宅した所は慣れ親しんだ家ではなく、とあるマンションの一室であり、玄関を開けると、エプロン姿の可愛らしい響が「おかえり結城」と言って出迎えてくれたからである。

これは夢だ。
結城は思った。

夢で見るほどまでにオレは響が好きなのか…。
ていうか、これ…多分“新婚”…設定だよな。ウン。

…俺は一体何を考えてんだよ!!妄想!?
思考はすでに覚醒していて、結城は一人脳内ツッコミをしていた。
そのとき、夢の住人、響(新妻設定)が結城の理性に爆弾を落とした。

「おかえり結城!!先にお風呂?ご飯?それとも…アタシ?」
「――――!!??」


* * * * *


「どうしたの響」
「あ、祥子ちゃん…。堀住、真っ赤な顔してうなされて寝てるの。夢でも見てるのかなぁ?」
「大方、響の夢でも見てるんじゃないの?」

そんで、夢の中で手ェ出せなくて苦悶してるってトコね。
祥子は結城の(あるイミ)悪夢の内容を正確に読み取った。


祥子が去った後、響は一人、堀住の赤い寝顔を見つめていた。

「早く起きないかなぁ…」

…あたしの夢、見てくれてるのかなぁ?
ちょっと嬉しい。
響の頬がかすかに紅くなった。
……でも。

「…早く起きて、現実のあたしに会いに来て欲しいな」

……夢の中じゃ、ここにいるあたしは堀住に会えないもん。
西日がやさしく二人を紅く染め上げていった。


つづき

▼ 堀住クンの夢の世界を覗き見したい人はつづきへGO!!
パターンは全部で3種類!
“お風呂”“ご飯”…そして“アタシ”バージョン!
どれもオチつきですが若干微裏になりかけです(なりかけだから!!)
ご注意くださいね!
それでは、ほりずみHappy Birthday!!
彼方でした。
Witten by 鬼灯横丁

inserted by FC2 system